コラム・用語集

ビルやマンションにおいて剥落防止が重要なのは、建物の耐久性を損なわないために大切なことと、人を剥落の危険から守るためです。タイルなどの剥落を防ぐためにも適切な改修工事は重要なことです。 建物の外壁は様々な影響を受け、風雨や紫外線のほかに、寒暖差や塩害など様々な影響を受けます。タイルが張られている場合、膨張や伸縮の繰り返しにより、壁とタイルとの間に隙間ができて剥落したり、部分的にひび割れたり欠けると、雨水の浸水が発生しやすくなることがあります。コンクリート造だと丈夫な印象を持ってしまいますが、環境の影響や振動などにより部分的に剥落することがあり、重さや大きさによる被害はタイルの剥落よりも大きくなってしまう懸念があり、人命にかかわることも少なくありませんので、小規模のマンション改修工事や、規模によっては大規模な改修工事が必要になるでしょう。 タイルなどの剥落防止のために行うべき改修工事は、まずしっかりとした現場調査を行い、タイルの浮き上がりやコンクリートのひび割れなど、劣化した部分を発見し外壁タイル剥落防止工法などで改修工事を行うことが重要です。目に見えて劣化している部分だけでなく、内部に起きている劣化や損傷を早期に見つけ出すことがポイントで、規模によっては打診や目視だけでなく赤外線を用いた調査などを複合的に行うことをお薦めします。 剥落防止を行うための工法には塗膜で覆う、繊維材料を含んだもので表面を覆うなど部分的ではなく全体的に施工できるものも多くあります。下地処理からプライマー工と進み、シートの接着や吹き付けなど段階を踏んで施工を行うことが多く、乾燥させる時間が必要なやり方が多いので、工期には余裕をもって開始するべきです。通行人や近隣住民への配慮として、工事施工中に危険が生じないよう対策も必要です。